どんな職業か
所得税や法人税、消費税などの税金は、納税者が自分で申告をして納めることになっている(申告納税制度)が、税法はかなり複雑で、いくら税金を払ったらいいのか一般の人には分かりにくいため、納税者の相談相手になり、納税者に代わって税額の計算や申告書の作成などをするのが税理士の仕事である。また電子納税申告「e-Tax」の代理送信なども行う。 税理士法では、「税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする」と規定している。主な仕事としては、個人や企業などの納税者と税務署の間に立って税金の申告・申請・不服申立てなどの代理を行う「税務代理」、税務署に提出する書類を作成する「税務書類の作成」、税金に関して困ったとき、わからないとき、知りたいときに相談に応じる「税務相談」がある。 また、税務職員が一定の法定権限の下に納税者に対して納税に関する質問や検査をする税務調査の際に、税理士が納税者に代わって税務調査に立会い、納税者の権益を擁護することもある。更に、税務訴訟において納税者の正当な権利、利益の救済を援助するため、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに裁判所に出頭し、陳述(出廷陳述)することもある(「補佐人制度」)。 その他、会計帳簿の記帳など財務・会計に関する業務も行う(「会計業務」)。また、経営の問題や、財産の運用・管理などのアドバイスを求められるケースが増えている。 税理士は、申告納税制度をスムーズに進めていくうえで重要な責任を持つとともに、経営者の相談相手としての役割も大きくなっている。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシート等)、会計・給与ソフト、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 5.1 | 78 / 498 | 上位16% |
| 読解力 | 5.0 | 51 / 498 | 上位10% |
| 説明力 | 4.8 | 86 / 498 | 上位17% |
| 指導 | 4.6 | 42 / 498 | 上位8% |
| 文章力 | 4.5 | 109 / 498 | 上位22% |
| 交渉 | 4.3 | 40 / 498 | 上位8% |
| 説得 | 4.3 | 64 / 498 | 上位13% |
| 他者の反応の理解 | 4.2 | 85 / 498 | 上位17% |
| 他者との調整 | 4.2 | 109 / 498 | 上位22% |
| 複雑な問題解決 | 4.0 | 76 / 498 | 上位15% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 経済学・会計学 | 3.7 | 4 / 508 | 上位1% |
| 事務処理 | 3.5 | 12 / 508 | 上位2% |
| 法律学、政治学 | 2.8 | 28 / 508 | 上位6% |
| 顧客サービス・対人サービス | 2.5 | 153 / 508 | 上位30% |
| ビジネスと経営 | 2.4 | 33 / 508 | 上位6% |
| 人事労務管理 | 2.1 | 39 / 508 | 上位8% |
| 販売・マーケティング | 1.8 | 128 / 508 | 上位25% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.6 | 235 / 508 | 上位46% |
| コミュニケーションとメディア | 1.0 | 344 / 508 | 上位68% |
| 数学 | 1.0 | 247 / 508 | 上位49% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 記述表現 | 3.4 | 76 / 426 | 上位18% |
| トラブルの察知 | 3.4 | 189 / 426 | 上位44% |
| 発話理解 | 3.4 | 78 / 426 | 上位18% |
| 記述理解 | 3.3 | 79 / 426 | 上位19% |
| 発話表現 | 3.3 | 112 / 426 | 上位26% |
| 法則に基づいた情報の並べ替え | 3.2 | 20 / 426 | 上位5% |
| 演算力 | 3.2 | 13 / 426 | 上位3% |
| 記憶力 | 3.2 | 42 / 426 | 上位10% |
| 演繹的推論 | 3.1 | 110 / 426 | 上位26% |
| 帰納的推論 | 3.1 | 97 / 426 | 上位23% |
仕事内容
- 企業や個人の依頼により、所得税、法人税、住民税などの税金についての相談を受けたり、申告や申請に伴う税務書類の作成や手続きの代行を行う。
- 個人や企業から依頼を受け、税金の申告・申請・不服申立てなどの手続きの代理を行う。
- 確定申告、源泉課税の計算確定、法人の役員登記などの書類を作成する。
- 相続税の申告について、助言や手続きの代行を行う。
- 税務調査への立ち会いをする。
- 税務訴訟において納税者の補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに裁判所に出頭し、陳述する。
- 帳簿などを閲覧し、納税額を計算し、税務署に提出するための申告書を作成する。
- 税金に関して個人や企業からの相談に応じ、助言をする。
- 経営の問題や財産の運用・管理などの相談に応じ、助言をする。
- 国際税務に関する指導や助言を行う。
- 会計帳簿の記帳など財務・会計に関する相談や指導をする。
- 節税対策として、保険を顧客に提案する。
- 労務関係の相談を受け、必要な指導をする。
- 税法の改正内容などを把握する。
なるには
税理士になるには、弁護士や公認会計士の資格を持っていること又は、税理士試験に合格した後、2年間の実務経験(合格前でも可)を経て、日本税理士会連合会に登録し、地域の税理士会に入会することが必要である。税理士として実務修習を積んだ後、個人事務所を開業するケースがほとんどである。また、顧客の要望が多様化したため、数人の税理士が共同して事務所を持ったり法人化するケースも増えている。 税法に関する専門知識の他、業務を正確に行うための計算能力や事務処理能力が求められる。 税理士試験は科目ごとに合格していけばよいため、多くの人は受験のために専門学校で勉強し、数年かけて資格取得に至る。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.6 |
| 高卒 | 0.2 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.2 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| わからない | 0.1 |
| 高専卒 | 0.0 |
関連する資格
- 公認会計士
- 税理士
- 簿記能力検定(全経上級)
- 簿記能力検定(全経1級)
- 簿記能力検定(全経2級)
- 簿記能力検定(全経3級)
- 日商簿記1級
- 日商簿記2級
- 日商簿記3級
給料
賃金構造基本統計調査では「公認会計士,税理士」として集計されています(2023年・全国)。この区分には2の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 506.4千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,390.5千円 |
| 平均年齢 | 39.4歳 |
| 平均勤続年数 | 8.3年 |
| 労働者数 | 2,113人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤300.4千円
- ≤389.9千円
- ≤462.5千円
- ≤546.7千円
- ≤946.7千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
独立開業の場合は、決まった時間帯に仕事をする必要はない。ただし、顧客の都合によって打ち合わせが夜間や休日になったり、出張が多くなることもある。2月中旬から3月中旬の所得税の確定申告の時期と、法人税の申告が集中する5月が最も忙しい。 税理士の収入は、契約した顧客から主に顧問報酬という形で支払われる。報酬の金額や形態は、顧客の業務の種類や依頼内容などによって異なる。 最近では全自動会計ソフトも普及してきており、税理士も単純な会計業務をこなすだけではなく、高度な税知識に裏打ちされた税の相談者となることが求められている。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 行政書士近さ 0.788
- 司法書士近さ 0.784
- 経理課長近さ 0.781
- 社会保険労務士近さ 0.767
- 独立系ファイナンシャル・アドバイザー(IFA)近さ 0.739
- ファイナンシャル・プランナー近さ 0.737
- 内部監査人近さ 0.724
- 公認会計士近さ 0.710
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)