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士業の賃金は「年齢の高い区分」ほど高いのか──平均年齢と賃金を並べて読む

税理士・社労士・コンサルの仕事内容と給料を公的データで

年齢別の統計は、実は職種区分でしか見えない

士業の年齢別賃金を知りたいとき、多くの人は「30代でいくら、40代でいくら」という表を探します。しかし手元にある統計は、職業ごとに**平均年齢**と、その職業が属する職種区分の**賃金**が対になった形で並んでいます。

そこで今回は角度を変えます。平均年齢の高い区分と低い区分を並べ、「年齢が高い区分ほど賃金も高いのか」を確かめる読み方です。

金額はすべて**千円**単位、2023年の調査値です。月額は月あたり、賞与は年間の額を指します。

平均年齢の高い順に並べる

| 職業(代表) | 平均年齢 | 月額(千円) | 年間賞与(千円) |

|---|---|---|---|

| 土地家屋調査士 | 54.3 | 266.5 | 555.9 |

| 弁護士・司法書士・裁判官 ほか | 51.2 | 770.8 | 1967.2 |

| M&Aコンサルタント | 51.0 | 557.5 | 2162.9 |

| 人事コンサルタント | 44.8 | 327.1 | 1008.6 |

| 中小企業診断士・社会保険労務士 ほか | 40.7 | 618.0 | 2060.0 |

| 弁理士・アクチュアリー | 40.5 | 395.8 | 919.9 |

| 公認会計士・税理士 | 39.4 | 506.4 | 1390.5 |

| 証券アナリスト・ファンドマネージャー | 37.5 | 400.0 | 1565.9 |

年齢と賃金は、きれいには連動しない

最も平均年齢が高い[土地家屋調査士](/job/tochikaokuchosashi.html)(54.3歳)の区分は、月額266.5千円で表の最下位です。一方、平均年齢51.2歳の[法務従事者](/wage/w1173.html)は770.8千円で最上位。同じ50代前半でも3倍近い差があります。

逆に、平均年齢が最も若い[証券アナリスト](/job/shoukenanarisuto.html)(37.5歳)の区分は400.0千円ですが、年間賞与は1565.9千円と、より年齢の高い人事コンサルタントの区分(1008.6千円)を上回ります。

つまり「年齢を重ねれば上がる」よりも、**どの職種区分に分類されるか**の影響が大きいのです。

賞与の比率にも年齢差は現れない

| 職業(代表) | 平均年齢 | 賞与÷月額(およそ) |

|---|---|---|

| M&Aコンサルタント | 51.0 | 3.9か月分 |

| 中小企業診断士 ほか | 40.7 | 3.3か月分 |

| 証券アナリスト ほか | 37.5 | 3.9か月分 |

| 弁護士 ほか | 51.2 | 2.6か月分 |

| 土地家屋調査士 | 54.3 | 2.1か月分 |

平均年齢51.0歳の[管理的職業従事者](/wage/w1031.html)と、37.5歳の[金融営業職業従事者](/wage/w1346.html)がほぼ同じ月数になっています。賞与の厚さは年齢よりも、企業に雇われる形が主かどうかを映しているように見えます。

「同じ年代」でも地域差が年齢差を超える

年齢で見えない差は、都道府県別に見ると一気に開きます。平均年齢51.2歳の法務従事者の区分では、京都府1332.5千円に対し奈良県193.9千円。同じ区分・同じ平均年齢の統計でも、地域の内訳ではこれだけ幅があります。

[公認会計士](/job/konintokaikeishi.html)や[税理士](/job/zeirishi.html)が属する区分(平均年齢39.4歳)でも、山梨県946.7千円と秋田県203.2千円が同居します。

年齢を軸に読むときの注意

まとめ

年齢別に賃金を追いたい気持ちは自然ですが、この統計から言えるのは「年齢が高い区分=高賃金」ではないということです。

平均年齢54.3歳で266.5千円、39.4歳で506.4千円という並びは、キャリアの長さより分類と地域のほうが金額を左右する現実を示しています。年齢を待つのではなく、どの区分に自分を置くかを考える材料として使うのが実用的でしょう。

出典
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)