どんな職業か
国の機関である法務局の「登記簿」の表題部の記載事項について、登記の申請手続を行う。 土地や建物などの不動産は、誰の所有物であるかが全て登記簿に登録されている。登記簿には「表題部」、「甲区」、「乙区」の各部分があり、「表題部」には不動産がどこにあり、面積がどのくらいか、どういう使用目的で存在しているか、ということが記載される。 具体的には、依頼を受けて、建物を新築したり増改築した場合や、土地を分割したり合併して土地の面積が変わった場合などに、土地や建物の調査、測量を行い、登記簿への申請手続又は審査請求の手続を行う。 まず、現地で土地の所有者や隣人の立会いのもとで境界を確認し、測量を行う。測量に際しては、トータルステーションやGNSSなどの測量機材を用いて測量を行う。 測量結果をもとにして事務所で計算、製図をして図面を作る。それに基づいて申請のための書類を作成し、法務局に提出する。法務局で登記簿に記載され、登記済証が交付されると土地家屋調査士の仕事は完了する。 また、土地の境界トラブルを回避するため行政が所有者の申請により境界を特定する筆界特定制度においても外部専門家として意見を述べる等の役割を果たしている。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 トータルステーション、GNSS、測量機材
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 5.0 | 93 / 498 | 上位19% |
| 説明力 | 4.9 | 71 / 498 | 上位14% |
| 説得 | 4.6 | 29 / 498 | 上位6% |
| 読解力 | 4.5 | 126 / 498 | 上位25% |
| 文章力 | 4.4 | 119 / 498 | 上位24% |
| 他者との調整 | 4.3 | 77 / 498 | 上位15% |
| 交渉 | 4.3 | 36 / 498 | 上位7% |
| 数学的素養 | 4.2 | 13 / 498 | 上位3% |
| 要件分析(仕様作成) | 4.1 | 35 / 498 | 上位7% |
| 他者の反応の理解 | 3.8 | 165 / 498 | 上位33% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 法律学、政治学 | 3.3 | 22 / 508 | 上位4% |
| 事務処理 | 2.9 | 61 / 508 | 上位12% |
| 数学 | 2.8 | 14 / 508 | 上位3% |
| 顧客サービス・対人サービス | 2.4 | 169 / 508 | 上位33% |
| 建築・建設 | 2.4 | 33 / 508 | 上位6% |
| 設計 | 2.3 | 40 / 508 | 上位8% |
| 日本語の語彙・文法 | 2.1 | 99 / 508 | 上位19% |
| 地理学 | 1.9 | 14 / 508 | 上位3% |
| ビジネスと経営 | 1.7 | 124 / 508 | 上位24% |
| コンピュータと電子工学 | 1.6 | 90 / 508 | 上位18% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.4 | 173 / 426 | 上位41% |
| 記憶力 | 3.2 | 38 / 426 | 上位9% |
| 発話表現 | 3.0 | 198 / 426 | 上位46% |
| 帰納的推論 | 3 | 138 / 426 | 上位32% |
| 演算力 | 3.0 | 39 / 426 | 上位9% |
| 演繹的推論 | 3.0 | 164 / 426 | 上位38% |
| 発話理解 | 2.9 | 210 / 426 | 上位49% |
| 記述表現 | 2.9 | 220 / 426 | 上位52% |
| 数学的推論 | 2.9 | 56 / 426 | 上位13% |
| 選択的注意(集中する力) | 2.9 | 182 / 426 | 上位43% |
仕事内容
- 法務局の登記簿の表題部の記載事項について、登記の申請手続をする。
- 顧客の依頼を受けて、調査・測量の計画を立てる。
- 土地の所有者や隣人の立会いのもとで、境界線を確認し、測量をする。
- 平板測量、トランジット測量、光波測距器を使い、土地の面積を算出する。
- スチールのテープで測量し、縦、横を測り、家屋の面積を算出する。
- 測地学に基づく数値を計算し、測量データを解釈して、地形・地勢の位置、形状、標高を定める。
- 測量結果を基にして計算、製図化し、図面をつくる。
- 土地・建物の測量結果や図面に基づいて申請のための書類を作成し、法務局に提出する。
- 売買当事者の依頼の主旨を聞き、登記に必要な資料・情報・法的制限などを助言する。
- 測地および技術機器を活用し、地図を作製する際、定点を定める。
- 嘱託登記(当事者が官公署の登記)を行う。
- 再開発事業の相談を受ける。
- 不動産の売買価格について設定の助言する。
なるには
土地家屋調査士として仕事を行うには、土地家屋調査士試験に合格し、日本土地家屋調査士会連合会に登録して、土地家屋調査士会に入会する必要がある。試験は、筆記試験と筆記試験合格者に対する口述試験からなり、測量士、測量士補、建築士になる資格がある人に対しては、土地及び家屋の調査、測量についての試験が免除されている。 法律知識はもとより屋外での作業と屋内での作業の両方をこなす必要があり、測量などの屋外での作業の割合が大きいため、専門知識や技術とともに体力が求められる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.6 |
| 専門学校卒 | 0.2 |
| 高卒 | 0.2 |
| わからない | 0.1 |
| 短大卒 | 0.0 |
| 高専卒 | 0.0 |
関連する資格
- 一級建築士
- 二級建築士
- 測量士
- 測量士補
- 司法書士
- 土地家屋調査士
- 行政書士
給料
賃金構造基本統計調査では「居住施設・ビル等管理人」として集計されています(2023年・全国)。この区分には1の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 266.5千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 555.9千円 |
| 平均年齢 | 54.3歳 |
| 平均勤続年数 | 10年 |
| 労働者数 | 5,903人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤213.3千円
- ≤232.4千円
- ≤243.8千円
- ≤276.4千円
- ≤379.6千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
就業地域は、人口が多く建物も多い、東京、大阪などの大都市に集中している。 都道府県の土地家屋調査会へ所属して独立開業するか、既存の土地家屋調査士の事務所などに就職する。独立すれば労働時間の制約はないが、依頼者の都合に合わせるため、休日や深夜、早朝に仕事をすることもある。 収入は、事務所によって依頼を受ける仕事の数に差があり、幅がある。 労働環境としては、野外での測量の仕事があり、また、依頼者の希望でかなり広範囲を調査して回ることもある。 行政書士や司法書士と兼業することで事業分野を広げようとする者も多い。不動産には土地家屋調査士の業務である「表示に関する登記」のほかに、売り買いなどの時に必要な「権利に関する登記」があり、そちらは司法書士が担当する。両方にかかわりがある仕事も多く、土地家屋調査士と司法書士の両方の資格を持って仕事をしている人も多い。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 測量士近さ 0.627
- 建築設計技術者近さ 0.588
- 土木設計技術者近さ 0.586
- さく井工/ボーリング工近さ 0.575
- 不動産鑑定士近さ 0.560
- 土木施工管理技術者近さ 0.541
- 建築施工管理技術者近さ 0.531
- プラント設計技術者近さ 0.475
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)