どんな職業か
検察事務官は、検察官を補佐し、又はその指揮の下、犯罪の捜査から裁判の遂行、そして刑の執行に至るまでの一連の刑事手続に関する業務を行うほか、総務・人事・会計等といった後方支援業務も行う。検察事務官は、これら検察庁における幅広い業務を適正かつ迅速に進め、日本の法秩序の維持等に貢献する職務に従事する。 検察事務官は、大きく分けて「捜査公判部門」、「検務部門」及び「事務局部門」の3つの部門に配置され、次のような業務を担当する。 捜査公判部門では、殺人・強盗といった凶悪重大事件を始め、脱税や粉飾決算事件などといったあらゆる刑事事件について、検察官が行う被疑者等の取調べに同席して、犯罪立証に必要となる証拠書類の作成を行ったり、起訴・不起訴といった事件処理に関する事務手続を行う。また、裁判(公判)を行うに当たっては、裁判所へ提出する事件記録等の管理、弁護人や被害者など訴訟関係人との連絡・調整などを行う。また、近年は、科学技術や情報通信技術の急速な発展により、パソコンやスマートフォン等が犯罪に利用されているケースが増加している。このような犯罪に対応するため、押収したパソコン等に保存されているデータやネットワーク上に保存されているデータを、適正な手続により保全して解析する「デジタルフォレンジック」業務も行う。このほかにも、一定の捜査経験を有して検察官事務取扱を命じられた検察事務官は、万引き事件や交通事件といった刑事事件について、自ら被疑者の取調べ等を行い、起訴・不起訴の処分を行う。 検務部門では、警察等から送られてきた事件の受理手続を始めとして、逮捕・勾留されている被疑者や起訴された被告人の身柄拘束期間の管理、警察等から送られてきた証拠品の受入・保管・処分や、裁判で言い渡された懲役刑や罰金刑などの執行のほか、犯罪歴の調査や管理、確定した裁判記録等の保管管理や閲覧申請への対応など、刑事事件に関する幅広い業務を行う。 また、犯罪によって様々な困難に直面した被害者の方々に対して、よりきめ細やかな配慮を行うため、各種相談への対応、法廷への付添い、事件記録の閲覧や証拠品返還といった手続のサポートなど、被害者保護・支援を行う。さらに、被疑者・被告人の社会復帰支援・再犯防止を目的として、保護観察所・地方自治体・福祉機関などといった関係機関とも協力しながら、罪を犯した者の更生といった取組も行う。 事務局部門では、職員の人事・給与、文書の授受発送、物品の調達や庁舎の管理などの事務を行う。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 5.2 | 66 / 498 | 上位13% |
| 読解力 | 4.9 | 61 / 498 | 上位12% |
| 他者との調整 | 4.5 | 52 / 498 | 上位10% |
| 他者の反応の理解 | 4.3 | 60 / 498 | 上位12% |
| 文章力 | 4.3 | 132 / 498 | 上位27% |
| 説明力 | 4.2 | 195 / 498 | 上位39% |
| 論理と推論(批判的思考) | 4 | 80 / 498 | 上位16% |
| 指導 | 3.9 | 149 / 498 | 上位30% |
| 新しい情報の応用力 | 3.9 | 96 / 498 | 上位19% |
| 説得 | 3.8 | 154 / 498 | 上位31% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 法律学、政治学 | 4.7 | 5 / 508 | 上位1% |
| 事務処理 | 3.9 | 3 / 508 | 上位1% |
| 日本語の語彙・文法 | 3.9 | 11 / 508 | 上位2% |
| 人事労務管理 | 2.4 | 17 / 508 | 上位3% |
| 心理学 | 1.8 | 92 / 508 | 上位18% |
| 教育訓練 | 1.6 | 119 / 508 | 上位23% |
| コミュニケーションとメディア | 1.4 | 246 / 508 | 上位48% |
| 外国語の語彙・文法 | 1.3 | 150 / 508 | 上位30% |
| 社会学 | 1.2 | 212 / 508 | 上位42% |
| 経済学・会計学 | 1.2 | 171 / 508 | 上位34% |
なるには
法務省の特別の機関である検察庁所属の国家公務員である。人事院による国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験又は高卒者試験)を受験し、最終合格した者の中から、各地方検察庁の面接を経て検察事務官として採用される。 検察事務官の研修は、全国8か所に設置された法務総合研究所とその支所において、検察のスペシャリストを養成するため、綿密に組まれたカリキュラムの下、検察官等が講師となって実務に即した講義等を行っている。具体的には、採用直後の職員に対し、検察庁職員として必要な基礎的知識や技能の修得を目的とした「初等科研修」、中堅職員に対し、検察官のパートナーとしての職務を遂行する上で必要となる知識等を修得させ、捜査・公判実務能力の向上を図る「中等科研修」、専門的な知識や技能を修得させ、実務的で高度な執務遂行能力の向上を図る「専修科研修」などといった研修を実施している。 検察事務官は、捜査公判部門、検務部門、事務局部門に配置され、各部門間を異動しながら様々な経験を積み、捜査官、専門官、各部門管理職等上位職へ昇進していく。 また、一定の受験資格基準に達した後、試験に合格することで副検事や検事になる道も開かれている。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.9 |
| 高卒 | 0.6 |
| 専門学校卒 | 0.6 |
| 短大卒 | 0.1 |
| 高専卒 | 0.1 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.0 |
給料
賃金構造基本統計調査では「法務従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には7の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 770.8千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,967.2千円 |
| 平均年齢 | 51.2歳 |
| 平均勤続年数 | 5.6年 |
| 労働者数 | 2,435人 |
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤273.5千円
- ≤408.7千円
- ≤475.1千円
- ≤604.6千円
- ≤1,332.5千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
主に採用された地方検察庁で勤務することとなり、基本的に2年から3年のサイクルで異動がある。また、本人の希望・適性等により、採用庁以外の検察庁や法務省・他省庁でも勤務することがある。 給与は、採用時は一般の国家公務員と同じ行政職の俸給が支給されるが、職務の特殊性が考慮され、一定の勤務経験の後(一般職試験(大卒程度試験)合格者はおおむね1年、一般職試験(高卒者試験)合格者はおおむね5年)、行政職より給与水準の高い公安職の俸給が支給されるほか、期末・勤勉手当等各種手当が支給される。 勤務時間・休日は一般の国家公務員と同様、原則として1日7時間45分、週休2日制となっている。なお、職場によっては、宿直勤務や休日勤務があるが、この場合には、手当の支給や代休措置が講じられる。 また、国家公務員等共済組合に加入し、各種の福利厚生制度や年金制度の適用を受ける。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 入国警備官近さ 0.733
- 入国審査官近さ 0.726
- 警察官(都道府県警察)近さ 0.686
- 麻薬取締官近さ 0.667
- パラリーガル(弁護士補助職)近さ 0.664
- 検察官近さ 0.626
- 法務技官(心理)(矯正心理専門職)近さ 0.624
- 治験コーディネーター近さ 0.611
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)